料理を作る時、私は「この料理を作るためにこの素材を使おうというのではなく、この素材があるからこの料理を作ろう」と考えます。
それが料理を一番おいしく仕上げる私なりの考えであり、その素材自体や作っている方々などに対しての敬意でもあります。
この店を開くにあたり、おいしい素材を求めて各地をまわりました。そのこだわりの生産者の方々にお願いしたのは、「何を送って下さいではなく、その日一番の良いものを送って下さい」ということでした。
仕入れというのは、素材を扱う方々との信頼関係が成り立たなければ出来ない仕事だと思います。
このようなスタンスの店ですので、料理を召し上がって頂くお客様と料理人との間にも同じような関係が必要だと思っています。
この信頼関係を得るために日々頭を捻っております。
お客様にとにかく満足して帰って頂くには、料理を食べに来ているのですから料理がおいしいのは当たり前でなければなりません。更に、他にはない空間や接客が加わることで、よりお客様に料理をおいしいと感じて頂けるのだと思っています。
そういったことが全て揃って初めて梅田の料理というものは完成するのだと思います。
『御料理 梅田』の料理は、言わばスタッフや丹誠込めた素材を提供して下さる方々、そしてなによりも料理を食べに来てくださるお客様総てが、梅田を育ててくださっていると思います。
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